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936貸倒損失(かしだおれそんしつ)

【貸倒損失とは】
売掛金、未収入金、貸付金などの金銭債権が一定の理由により回収不能になった損失額。

【貸倒損失を計上する条件】
※次のいずれかに該当すれば、その損失額を費用計上することができる。
1.会社更生法や会社法の特別清算、民事再生法などの法律に基づく認可決定や債権者集会の協議決定により、債権が切り捨てられた場合。
2.債務者の債務超過が相当期間継続し、回収不能なため、債務者に対し債務免除通知書を内容証明郵便等にて送付していること。
3.債務者の資産状況、支払能力などから判断して、債権の全額が回収不能となった場合。
4.継続的に取引をしていた債務者の経営状態が悪化したため取引を停止してから、1年以上経過した場合。
5.同一地域の債務者の売掛債権の総額が、取立にかかる費用より少なく、支払を督促しても弁済がない場合。
※4と5については1円以上の備忘価額を残す必要がある。
※3と4については担保がある場合は、担保物権を処理した後でないと計上できない。

【貸倒損失のポイント】
貸倒引当金を設定している場合には、取立不能額が貸倒引当金の金額に達するまではそれを崩して処理し、貸倒引当金額を超えた部分を貸倒損失勘定に計上する。

【貸倒損失の表示区分】
営業債権の貸倒損失は損益計算書の販売費及び一般管理費の区分に表示するが、営業外取引に関する債権は営業外費用に表示する。また、貸倒金額が大きい時は特別損失に表示する。

【貸倒損失の消費税の課否】 23貸倒損失税抜、24貸倒損失税込
消費税課税売上に係る債権の貸倒の場合には、その消費税分について消費税計算上控除される。
ただし、課税事業者となった後における免税事業者当時の売掛金等の貸倒は控除対象にならない。
また、免税事業者等となった後における課税事業者当時の売掛金等の貸倒も控除対象にならない。

【貸倒損失の注意点】
債務者に支払能力があるにもかかわらず債務免除をした場合には、貸倒損失ではなく、取引先に対するものは寄附金、役員に対するものは役員賞与とみなされる。

【貸倒損失の仕訳事例】
(1) 民事再生法により、取引先の売掛金300,000円が90%カットされた。
(借方) 貸倒損失 270,000 / (貸方) 売掛金 270,000

(2) 取引先が倒産し、売掛金500,000円が全額回収不能となった。なお、この売掛金については、個別に50%の貸倒引当金が設定されている。
(借方) 貸倒引当金 250,000 / (貸方) 売掛金 250,000
(借方) 貸倒損失 250,000 / (貸方) 売掛金 250,000

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